2019年4月22日、経団連と国立私立大学との間で、従来の採用形態にとらわれず、「通年採用」「ジョブ型採用」等の新たな採用形態を用いることについての議論がなされました。そこで、本記事では、「通年採用」「ジョブ型採用」について紹介します。また、そこで必 要とされる「専門性」とはどのように身に付けることができるのか、この記事で確認していきましょう!
※本記事作成については、経団連と国公私立大学のトップで構成される「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」の資料を引用しています。
通年採用とは

通年採用とは、企業が就職を希望する学生に対して、年間を通じて複数回に分けて応募申し込みを行うことです。これにより、今までの採用方法よりも、多様な企業の採用活動を認めるものです。
ジョブ型採用とはなにか
ジョブ型採用とは、企業において特定かつ必要とされている専門職に空きができた場合に、企業が欠けている専門職に対して、新たに専門性を有する必要な人材を募集し、確保することができる採用方法です。
経団連の対象とする対象者とはだれか?
通年採用の対象者は、日本国内の大学、大学院修士課程、短期大学又は高等専門学校の卒業・修了予定者です。ただし、大学院博士課程(後期)に在籍している大学院生は対象となりません。
経団連が掲げる「専門性」とはなにか?
経団連では、2017年11月に、「IoTやAI、ロボットなどの革新技術を最大限活用して人々の暮らしや社会全体を最適化した未来社会、Society5.0の実現を目指し…、未来社会では、経済成長と健康・医療、農業・食料、環境・気候変動、エネルギー、安全・防災、人やジェンダーの平等などの社会的課題の解決とが両立し、一人ひとりが快適で活力に満ちた生活ができる社会」が実現することを基本方針として掲げました。
基本方針の決定にあたり、従来の仕事上、やむを得なかった物理的・場所的時間から解放され、いつでも・どこでも自分の仕事に参加することができるようになります。それゆえ、たとえ仕事とプライベートの両立が可能となるでしょう。
これから求められる能力とはなにか?

これからの社会人に求められる能力として、文系や理系の垣根を越えて、「リテラシー(数理的推論・データ分析力、論理的文章表現力、外国語コミュニケーション力など)、論理的思考力と規範的判断力、課題発見・解決能力、未来社会の構想・設計力、高度専門職に必要な知識・能力が求められる」としています。
すべて備えていることが望ましいとはいえ、すべて備えた人間になる必要はないでしょう。ただし、大学時代に得た専門的知識について聞かれた時に、答えられるようにしておくことは必要です。
実践的な能力をつけるために必要なこと
これらを得られるためには、いかなる学習が必要なのでしょうか。官公庁においても、具体的な事業が進められています。
経済産業省では以下の教育事業を行っています。
- 未踏IT人材育成事業
- 第四次産業革命スキル習得講座認定制度
- AI実践スクール実証事業
- ITスキル標準
- ITパスポート試験
また、文部科学省においても同様に以下の教育事業を行っています。
- 成長分野を支える情報技術人材の育成拠点形成(enPiT)
- IT技術者の学び直し推進(enPiT-Pro)
- 超スマート社会実現に向けたデータサイエンティスト育成事業
勉強の重要性
基礎的な知識なしには、専門性はつきません。そして、大学生の間に、その基礎的な知識を生かして、社会人の話に対して反応する能力(レスポンス能力)が必要となってくるでしょう。そのために今、勉強する必要があるでしょう。
授業内での勉強や資格試験のための勉強はもちろん、友人と今話題のニュースについて話しすのも大切です。自分の意見と比較し、自分の意見とどこまでが共通していて、どこが異なるのか、そしてよりよい意見となるようにしたほうがいいでしょう。
また、あえて普段やらないスポーツをしてみたり、自宅の最寄駅から一駅前で降りてみて、その駅の雰囲気をメモしたりするのもいいでしょう。そう考えれば、勉強も退屈なものでないことに気づくでしょう。あなたの進路が、よりよいものとなるように頑張りましょう!


