多くの企業に対し、効果的なアピールポイントの1つが「コミュニケーション能力」です。企業が求める能力の第一位も、16年連続でコミュニケーション能力となっています(経団連調べ)。
しかし、自己PRでコミュニケーション能力と回答するのはハードルが高くなります。同じようにアピールする人が多く、他の学生と差別化しにくいためです。自分にコミュニケーション能力があると思っている人も、どのように書けば効果的となるかと考えると悩んでしまったりもするのではないでしょうか。
この記事では、自己PRに「コミュニケーション能力が高い」と書く際の例と、文章の作り方のコツをお届けします。
自己PRがコミュニケーションの人の書き方例(履歴書・ES・就活面接等)

それではまず、自己PRでコミュニケーション能力を使う際の例文をご紹介します。コミュニケーション能力と一口に言っても様々な切り口がありますので、パターン別に載せていきますね。
似たような経験があったとしても、このまま話すのではなく、自分なりのものを作りましょう。何度か話していくうちに、より内容が磨かれていくはずです。
- 相手の気持ちをしっかりととらえられる点をアピールする場合
- 会話の能力が高い点をアピールする場合
- チームをまとめる能力がある点をアピールする場合
相手の気持ちをしっかりととらえられる点をアピールする場合
<例文>
私の強みは、コミュニケーション能力を駆使して相手の気持ちをしっかりと捉えられることです。
洋服が好きなのでアパレルショップでアルバイトをしているのですが、最初の頃はお客様へ商品をおすすめしても断られる日が多く、本当に相手に似合うと思っていてもなかなか受け入れてもらえませんでした。
しかし、このままでは自分が働いている意味がないと思ったので、どうしたらお買い求めいただけるのか考え、まずはお客様の欲しがっているものをしっかりと把握してみようと務めることに。そのためにきちんと会話をし、ご来店いただいた目的や着ていくシチュエーションなどをお伺いしました。
その上で商品をおすすめしたところ、以前とは打って変わって多くの方が買ってくださったのです。このことから、どれだけ相手のためを思っていても相手が望んでいなければ響かないと学びました。入社後もお客様はもちろん、社内の人たちともしっかりとコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきたいと思います。
会話の能力が高い点をアピールする場合
<例文>
私の長所は、どんな相手とでも会話を弾ませられるコミュニケーション能力があることです。
元から人と話すのは好きですし得意な方だとは思いますが、それを強みにできるよう磨きをかけるために努力もしています。新聞や雑誌に目を通して話題の量を増やしたり、話し方の本を読んで勉強したりするなどです。
また、たくさんの人に会って色々な話を聞くのが好きなので、サークル活動やアルバイトのみならず、そこからつながった友人などから紹介された人に会ったりイベントに参加するなどして人脈を広げています。
ただ名刺交換をしただけでは意味がないので、相手に合わせて刺さる会話を選ぶようにしています。そのお陰で爪痕を残せ、社会的に地位のある人からも記憶にとどめてもらえる機会が多くなりました。こういった実践を重ねることで、コミュニケーション能力がより強化されたと感じています。
入社後もこのコミュニケーション能力を使って円滑な人間関係を築き、協力し合いながら業務にあたっていきたいです。
チームをまとめる能力がある点をアピールする場合
<例文>
私の長所はコミュニケーション能力があることです。学生時代は野球部の部長をしており、この能力を生かしてチームをワンチームにしてきました。
自分が部長になり、最も重要視したのは部員とのコミュニケーションでした。いくら野球が上手でも、信頼してもらえなければ誰も付いてきてくれないと思ったからです。
まずは、意識的に一人一人と会話する時間を作りました。さらに、コミュニケーション用のノートを作り、そこに無記名で不満などを書いてもらいました。最初は厳しい意見も多かったですが、それを改善すると徐々に部員の態度が変わっていき、より本音を語ってくれるようになったのです。
いっぽう練習面では、全体練習とは別に、それぞれが課題と捉えている内容について個別練習の時間を設けるなどしてチームを底上げし、見事に全国大会に出場できました。みんなにしてもらった胴上げの感覚は一生忘れないと思います。部員からは「ありがとう」「お前のお陰だよ」と声掛けをしてもらい、とても嬉しかったです。
入社後もみんなでひとつの目標に向かって進んでいくと思います。部長として身に付けてきたコミュニケーション能力を発揮し、引き続き仲間たちと目標達成のために全力で動いていきたいです。
自己PRがコミュニケーションと答える時のポイント

ここまで例文を見ていただきましたが、ここからは自己PRがコミュニケーションと答える時のポイントについてお伝えします。作成する時の参考にしてみてください。
- 具体的なエピソードを入れる
- コミュニケーション能力という言葉をかみくだく
- 面接では会話のキャッチボールをしっかりとする
具体的なエピソードを入れる
まずは具体的なエピソードを入れることです。コミュニケーション能力が高かったお陰でピンチを切り抜けた、物事がうまくいったなどの体験を入れましょう。
ただ「私はコミュニケーション能力が高いです」とだけ言っても本当かどうか分かりませんし、言ったとしたら「たとえば?」と聞かれるに決まっています。
また、「友達が多い」「飲食店でのアルバイトをしている」「人を笑わせるのが得意」といった要素は一見コミュニケーション能力が高そうですが、根拠とするには弱いでしょう。
コミュニケーション能力という言葉をかみくだく
コミュニケーション能力という言葉は案外ざっくりしている概念なので、これをかみくだいて説明するのも大切です。
一口に「コミュニケーション能力」と言っても、次のような内容が含まれます。
- 聞き上手である
- 相手の本音を引き出せる
- 言葉の裏側を読める
- 論理的な会話ができる
- 自分の考えを伝えられる
- 話の理解が早い
- 適切な言葉選びができる
- 会話を弾ませられる
- 分かりやすく言い換えられる
- 質問の意図の理解が早い
他にもありますが、重要なのはコミュニケーション能力の中のどの部分をアピールするかです。
「自分はコミュニケーション能力が高い」とアピールしようと思った時は、具体的にどんな面で得意なのかを考えてみると、アピールの方法が分かりやすくなります。
また、コミュニケーション能力という言葉は最初から使わず、上記のような噛み砕いた表現で伝えるのも1つの手です。コミュニケーション能力が高いと感じられるエピソードを伝えられるなら、わざわざコミュニケーション能力という言葉にこだわる必要はありません。
面接では会話のキャッチボールをしっかりとする
最後にとても重要なのが、会話のキャッチボールをしっかりとすることです。ESの段階では分かりませんが、面接になれば実際にその場でコミュニケーションが生まれます。
いくらコミュニケーション能力が高いとESに書いてあっても、下を向いてぼそぼそと話していたのでは、「コミュニケーション能力が高いと言っているのは嘘なのでは?」と思われてしまいます。
まずは明るくはきはきと話しましょう。その上で面接官が話している時にはしっかり相槌を打ち、質問をされた際には相手の意志を汲み取った回答をしっかりと行います。
話すだけでなく聞き方も大切です。面接官が話しているときに目を見ていなかったり、あいづちを打たなかったりするのは、相手のボールを受け取っていない証拠です。
自己PRの書き方やコミュニケーションの言い換えが分からないときは
ここまで自己PRにコミュニケーション能力と書くときの例文と、書き方のポイントをご紹介してきました。時には「コミュニケーション能力」を違う言葉に言い換えながらアピールするのも大切とお分かりいただけたのではないでしょうか。
でも自分ではどう書いたらいいか分からないという方もいらっしゃいますよね。そんなあなたの強い味方となるのが就活エージェントです。就活の全てをサポートしてくれます。
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まとめ
コミュニケーション能力と一口に言っても様々な解釈があり、アピールしたい内容に合わせて具体的に書く必要があるとお分かりいただけたのではないかと思います。
一方で、コミュニケーションは多くの企業が求めているものではありつつも、職種によっては必ずしもアピールの必要がない場合もあります。盲目的にコミュニケーション能力という言葉にしがみつくのではなく、自分が志望する企業や職種に対する自己PRの内容として、他の言葉が適切と感じたら言い換えましょう。
最後になりますが、自己PRに書こうと思えるくらいにコミュニケーション能力があるのはそれだけで強みです。コミュニケーション能力を駆使しながら、より分かりやすい言葉で人事に伝えましょう。


