現代ではいろいろな企業があります。しかし、どの企業においても、人事採用の場面では必ず「求める人物像」というものがあります。
今回は、どのような人材が魅力的になるのか、また一般に採用されやすい人材にはどのような特徴があるのか、といったことに焦点を当てて簡潔にご紹介します。
企業が求める人材の傾向とは

企業が求める人材として、まずその企業において即戦力になれる人材が優先されます。
学歴フィルターによる人選や、経験・実績を評価した上での人選の際でも、その企業に従事する上で「どれだけ企業成果をあげられるか・新たなプロジェクトを企画できるか」などへの可能性が求められるでしょう。
ここからは、企業が求める人材のポイントについて深掘りしていきます。
- 組織の中で働けるかどうか
- リーダーになれる素質があるかどうか
- 人の意見を冷静かつ的確に聞けるかどうか
- グローバルな視点を持っているかどうか
- どんなことにもチャレンジできる向学心があるかどうか
組織の中で働けるかどうか
度を超えた個性は、組織の中では歓迎されません。オリジナルの仕事は「他の人とは違った仕事」につながり、その成果が派生する形で結果を出せば、その社員は他の社員から一線を画した存在になりがちです。
他の社員と違った視点を持ち、違った行動で仕事の成果を上げるということは、それだけで組織の人間から見て「遠く離れた存在」になってしまうことがあります。
どんな場合でも他の社員と協働して1つの仕事に従事し、プロジェクトを立ち上げる際には他の社員と協力し合える歯車的存在になる、といった協調への自覚が必要になります。
人事採用の場面では、とくにこの「他の社員との協力・協働」が非常に大きなポイントになりやすく、それができない人はどれほど高学歴で仕事ができても、採用が見送られる場合があります。
リーダーになれる素質があるかどうか
仕事やプロジェクトへ積極的に取り組み、多くの社員を率先していけるリーダーは魅力的です。ポジティブな内面がその就活生にどれだけあるか、といった点が非常に大きなポイントになることがあります。
リーダーというのは他の社員を率先して仕事に就かせるだけなく、各社員のポテンシャルを引き出すことをはじめ、その育成に精を出し、結果を引き出せる能力を確実に持っている人を指します。
つまり企業側としては、「この社員に一部署を任せておいても問題ない」「きっと上手く仕事をやり遂げてくれる」といった信用・信頼につながります。この素質があるのとないのとでは、採用においてはとても大きな差になります。
礼儀を持ち合わせ、目上の人に対する態度は社会的マナーにおいては評価されますが、それでも実際に企業に入社して仕事を任される立場になれば、そのような変に遠慮した精神・姿勢では間に合いません。
人の意見を冷静かつ的確に聞けるかどうか
日常生活での会話でも、相手の意見を的確に聞き分けるというのはとても大切なことです。
会社に入れば、先方・取引先との連絡のやり取りが毎日あります。相手の言うことを的確に聞き分け、自分が何を問われてどんな仕事を期待されているか、といった点を正確に把握できなければなりません。
これは仕事ができることを示す、最も基本的なマナー・アピールとなります。よく就活の面接時では、緊張のあまり頭が真っ白になってしまい、聞かれたことに的確に答えられない人がいます。
こうなると、その就活生には傾聴する姿勢ができていないという、基本的なマナーへの減点が見られることになります。
どんな場面でも人の話を正確に聞くことができる、というのは実は社会人として非常に大きな実力であり、とくに就活時の面接などではこの基本的な能力がまず求められます。
グローバルな視点を持っているかどうか
グローバル・グローバリズムという言葉が最近でも非常に多く飛び交っています。この「グローバル」というのは「世界的」という意味があり、その真意では「1つの物事でも多角的な視点をもって把握できること」という柔軟な思考性が求められています。
つまり、どんな仕事に従事する上でも、狭い視野に捕われることなく多くの人のニーズに対応できているか、といった企業成果への評価につながり、一言で言えば「多様性を含む仕事ができているか」ということになります。
1つの仕事・プロジェクトの全体像を素早く把握し、1つずつの仕事をバラバラにするのではなく、その全体的な仕事を成功させるための円滑な作業が求められます。
よく「点の仕事を1つの線の仕事にする」などと言われますが、各部署で行なう仕事が「点の仕事」であれば、それらの仕事を繋ぎ合わせた仕事が会社全体で行なう仕事(線の仕事)になります。
どの部署で仕事をしていても会社全体の仕事として有益かどうかを見極め、その仕事がどのようにすればさらに利益が得られるか、といった点を十分把握することが大切になります。
どんなことにもチャレンジできる向学心があるかどうか
どんな仕事でも、さまざまな勉強が必要になる場合があります。その勉強にどれだけ意欲を燃やし、仕事を円滑するための実力を身につけられるか、といったことへの努力は最初から求められるものです。
つまり、その企業で求められる人材になれるよう絶え間なく努力する人材がピックアップされるわけで、その基準に満たない就活生はその時点で採用を見送られる場合が多いでしょう。
新しい物事にチャレンジするというのは、誰にとっても向上心と不安が伴うものです。
多くの企業では「どんなことにもチャレンジし、向学心を燃やす人材」を求めることが前提としてあり、就活生はまずこの向上心を多少なりとも持っておかなくてはなりません。
この向学心・向上心というものはたいていの場合、その仕事内容と自分の能力がどれだけ合致しているかによって変わります。合致していればどこまでも向上心を燃やすことができるでしょう。
企業は使える人材を採用する

まずどの企業の採用基準にも共通して言える点は、「その企業において使える人材を採用する」ということです。実に当たり前のことですが、この点を見落として就活している人も多いため、もう一度再確認し、スムーズに就活に取り組めるよう工夫しましょう。
就活する際に最も重要なことは情報収集で、その場合に「自分の相性・能力に最適な企業」を見つけることは最大のポイントになります。まずその企業の基本情報を押さえておき、できるだけ多くの企業情報を取得した上で、それぞれの企業に入社した後でも確実に自分の能力を発揮できるかどうかをシミュレーションしてみましょう。
まとめ
自分の能力に最適だと想定できる企業を選び、「その企業でどうしても自分の能力を発揮させたい・開花させたい」と期待する熱意の高さを温存しておき、その気持ちをそのまま面接でぶつけるくらいの姿勢で臨んでみましょう。
多くの人材採用の場面では、そうした熱意のある人材をまず確保します。この熱意を踏まえた上で、就活に必要な情報と姿勢を含めて持ち合わせ、できるだけ自分のペースをもって就活できる環境を作りましょう。
「納得して就活をする!」、このフレーズを胸に、あなただけのビジネスワークを勝ち取りましょう。


