学歴フィルターとは、各企業が大学をランク付けし、一定のランクに及ばない大学に通う学生を選考の最初のタイミングで落とすシステムです。
これにより、どれほど素晴らしい内容のESを書いても、締め切りに余裕をもってESを提出しても、内容を読まれることなく切り捨てられます。
「学歴フィルターに文系・理系は関係ないのか」「学歴フィルターにかからない大学はどこなのか」という疑問を持つ人もいるでしょう。
今回は、そんな疑問にお答えします。後半には学歴フィルターを回避する方法も解説するので、ぜひ最後までご覧ください!
学歴フィルターは理系でも実在する!
結論から言うと、理系であっても学歴フィルターは実在します。
アイデムのレポート「人と仕事研究所」によると、国内でフィルターを採用している企業は、なんと全体の46%以上。かなりの確率で、企業はフィルターをかけていることが明らかにされています。
「理系であろうと学歴フィルターをかけてますよ。」
と宣言する企業はさすがにないものの、約半分の企業が学歴フィルターを使う事実から、理系であろうと学歴フィルターにかけられるのは十中八九間違いありません。
参考記事:就活に学歴は関係ある?説明会で学歴フィルター。事例を紹介
理系の学歴フィルターがある企業の特徴
理系でも学歴フィルターをかける企業の特徴は、誰もが名前を知っているような有名だという点です。
テレビCMで宣伝している企業や、業界のリーディングカンパニーと呼ばれるような企業では応募が殺到しさばききれないため、学歴フィルターを用います。
ただし、すべての有名企業がそうというわけでもありません。
例えば、大手飲料メーカーのサントリーホールディングスは、同社は届いた応募書類を1枚につき2人体制で、すべて読み込んでいると公表しています。
ランク別理系の学歴フィルター
次に、学歴フィルターの目安をご紹介します。
今回は以下のように定義します。
- Aランク=どこの学歴フィルターにも、まず引っかからない
- Bランク=ごく一部の大手企業や外資企業には引っかかる
- Cランク=大手企業や外資企業では学歴フィルターにかかる可能性がある
なお、以下の情報は世間一般の予想であり、確定したものではありません。これらを踏まえた上で、各ランクを見ていきましょう。
\ 学生利用率No.1 /
※93%の学生がオファーを獲得
Aランク
【東京一工】
東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学
【旧帝大+難関大】
北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、神戸大学、九州大学
【早慶上智】
早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学
ここで挙げた大学であれば、どの企業においても学歴フィルターで落とされることはありません。
偏差値最上位クラスの大学であるため、受験時代の厳しい競争を勝ち抜いた実績や、その裏にある努力する力を見込まれます。大学での勉強でも、偏差値に比例して高レベルな講義を受けてきたと評価されるのです。
Bランク
【都市の国公立大】
横浜国立大学、筑波大学、千葉大学
【G-MARCH】
学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学
【関関同立】
関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
G-MARCHでは大手や外資は厳しいと言われるときもありますが、実は、理系は学歴フィルターにかかりにくいと言われています。
Cランク
【日東駒専】
日本大学、東洋大学、駒沢大学、専修大学
【産近甲龍】
京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学
ここで挙げた大学は、書類選考の段階で学歴フィルターにかけられてしまう場合があります。
ですが、決して諦めることはありません。日本の理系人口は文系よりも少なく、希少性があります。そのため、文系と比べると学歴フィルターをかける企業数は多少減ることが予想されます。
理系の学歴フィルターが実在すると感じる口コミ

「学歴フィルターをかけられるのってどんな時だろう?」
と、疑問を抱いたり、不安を感じたりする人は多いはずです。そこで、学歴フィルターの存在を痛感する、事例を2つご紹介します。
所属大学によって会社説明会で席の空き状況が変わる
1つ目は、説明会の登録の際におきるケースです。こちらのケースについては、実際にSNSで炎上した例を見てみましょう。
2015年、ゆうちょ銀行の説明会に応募しようとした男子学生は、画面に表示された「満席」の文字を見て、参加を諦めざるを得ませんでした。ところが、試しに東京大学で登録をやり直し応募しようとすると、予約可能と表示されたのです。
これは明らかな学歴フィルターの例と言えるでしょう。
表示画面の写真を学生がSNSに投稿したため、本ケースは大きな話題となりました。が、これは氷山の一角に過ぎないと言われています。
企業から放置されたり優先順位を下げられたりする
2つ目は、学歴フィルターによって、ESさえ読まれないというケースです。Web上でESを提出した翌日に不合格メール、こんなことが実際に起きているのが現状です。
1日に何十通、何百通と来るはずのESを即座に読み判断するなどほぼ不可能なのにも関わらず、即日不合格メールを送られてくることがあります。これは、中身ではなく学歴の欄でまずふるいにかけられていることがあります。
もちろん、志望動機や自己PRの内容が冗長で要点をつかめない文章であったため落とされている可能性も十分にありますが、学歴フィルターを使っていることは否めません。
企業からすると、学歴フィルターはただのコストカットでしかありません。就活生にとって不合格通知は非常に悲しいものですが、即日で通知を送る企業は人を学歴で判断するような企業です。
学歴フィルターの回避方法
学歴フィルターは企業側が設置するものであり、学生が正面から立ち向かい基準を変えのは困難です。
そこで、学歴フィルターを回避することが重要になります。ここからは、その方法をご紹介します!
- 大学の就職実績やコネクションを活用する
- 学業実績を活用する
- 就活エージェントを利用する
大学の就職実績やコネクションを活用する
1つ目は、大学(大学院)の研究室がもつコネクションを活用する方法です。
大手企業との強いパイプでつながった研究室が、各大学にありますよね。教授と企業のつながりやOB/OGの力が大きく働いているので、社員との距離も近く、独自の選考ルートを持っていることがあるのです。
研究室独自の採用枠がある可能性もあり、通常の説明会参加から就活するよりも採用されやすい場合もあります。
そこで、志望する企業にパイプを持っている研究室があるのならば、その研究室に入るためにも良い成績を残しておくようにしましょう。
学業実績を活用する
研究室に頼らずとも、個人の実績を上げることで、学歴フィルターを回避する方法もあります。
研究を進める中で、学会発表や論文執筆に精を出し、肩書に箔をつけたり、学業に真面目に励んできたことアピールしたりするのです。良い結果を残していると、
「この学生は戦力になる見込みがある」
「今進めている事業と親和性がある」
と企業に評価してもらえる可能性があります。学歴ではなく、研究成果や受賞歴を強みにするわけですね。
また、とことん研究を深めることにも意義があります。理系職では、大学時代学んだこととして専門知識を深く聞かれます。面接まで行きついた際には、具体的な研究内容や受賞歴、研究活動を通しての学びなどを伝え、高評価を勝ち取りましょう。
さらには、特許まで取得してしまえば怖いものなしです。特許を持っていることは、研究を何かしらの形にしたのを示すので、メーカーの企業にとっては非常に魅力的に映ります。
就活エージェントを利用する
最後に紹介するのは、就活エージェントの利用です。
これまでの方法は、学年の低いうちから努力しておくことが求められます。しかし、もう就活も近づいてきて、研究室や論文なんて手遅れだという人には、就活エージェントの利用を強くおすすめします。
就活エージェントはあなたの就職をサポートしてくれる存在で、面接対策やES添削、自己分析サポートなどを無料で実施してくれます。
エージェントは独自の求人を持っており、その紹介を通じて、学歴に関係なく選考を受けられます。「これまでのあなたの頑張り」や「長所」もしっかりと企業に伝えられるため、学歴ではなくあなた自身のことを評価されるでしょう。
また、理系の専門的な内容となると、相手に伝えることが難しいときもあるでしょう。その点でも就活エージェントを頼るのは、素人に専門的な内容を説明する経験となるでしょう。
まとめ
国内では未だ多くの企業が、歴フィルターを採用していおり、大学でランク付けがなされています。実際、学歴フィルターを使用して説明会参加に参加させない、不合格メールを即日送るといったケースが起きています。これは、理系でも例外ではないのです。
しかし、学歴フィルターがあるからと、希望する企業を諦めてはいけません。
学歴フィルターを回避する方法として、日頃の大学の研究室や特許など勉強の成果を活かしたり、就活エージェントを利用したりする手があります。このような方法を使って、学歴フィルターに引っかからずに志望した企業への就職を決めましょう!








