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ユニークで健康的な取り組みを行なっている企業7選|健康経営を行う企業が増えている背景とは?

少子高齢化が進む日本では、労働力不足に対応するためのキーワードとして「健康経営」が注目されています。健康経営とは、従業員の健康管理も企業の経営課題の1つとする経営戦略のことです。

健康経営に取り組むことで、従業員が定着するだけでなく企業の社会的評価も高くなるなどの効果もあります。この記事では、健康経営に関するユニークな取り組みをしている企業を紹介します。

自分の健康を大切にしている方はマッチする可能性が高いため、企業選びの参考にしてください。


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ユニークで健康的な取り組みをする企業が増えている背景

ユニークで健康的な取り組みをする企業が増えている背景

近年、社員の健康のためにユニークな取り組みをする企業が増えているのには、次のような背景があります。

健康増進に関する基本的な方針

厚生労働省は、子どもから高齢者までみんなが健やかに生活できる社会を実現するために、「健康増進に関する基本的な方向」を示しています。具体的な内容は、以下の通りです。

【健康増進に関する基本的な方向】

・健康寿命の延伸と健康格差の縮小
・生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底(NCD(非感染性疾患)の予防)
・社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上
・健康を支え、守るための社会環境の整備
・栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙、歯・口腔の健康に関する生活習慣の改善及び社会環境の改善

引用:現在の健康づくりの取組と今後の施策について|厚生労働省

政府による国民の健康づくり運動は、1980年代に「第1次」が始まり、時代に応じた取り組みを続けながら、現在は「第4次」の段階にあります。今後はシニア人材やAIも活用しながら、現役世代の減少に対応していくことが目標です。

国が「健康経営銘柄」という制度を取り入れている

健康経営銘柄とは、上場企業の中でも従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組む企業として選定された銘柄のことです。健康経営銘柄を選定することで、投資家に対して長期的な価値向上が期待できる企業を紹介することを目的としています。

経済産業省と東京証券取引所が共同で取り組むこの制度は、2023年で9回目を迎えており、今年は31業種49社が選定されました。選定企業は以下の通りです。

健康経営銘柄2023(抜粋)
  • アサヒグループホールディングス株式会社(食料品)
  • 富士フイルムホールディングス株式会社(化学)
  • 株式会社神戸製鋼所(鉄鋼)
  • オムロン株式会社(電気機器)
  • トヨタ自動車株式会社(輸送用機器)
  • 株式会社島津製作所(精密機器)
  • ソフトバンク株式会社(情報・通信業)

参考:「健康経営銘柄2023」の公表について | 日本取引所グループ

国が「健康経営優良法人認定制度」という制度を取り入れている

健康経営優良法人認定制度とは、特に優良な健康経営を実践している企業を「見える化」し、社会的に評価されやすい環境を整える制度です。この制度は、経済産業省が2014年から取り組んでいます。

健康経営優良法人に認定されると、さまざまなインセンティブ措置が受けられるのが特徴です。例えば、自治体が行う公共工事の入札で加点される、奨励金や補助金が出る、金融機関で融資が優遇される、といったものがあります。

健康経営の取り組みで得られるメリット

健康経営の取り組みで得られるメリット

企業が健康経営に取り組むと、次のようなメリットが期待できます。

従業員の生産性が向上する

従業員が健康的に働く企業のメリットは、生産性が向上することです。急な欠勤による人手不足が防げるのはもちろんのこと、1人ひとりのパフォーマンスが良くなることも期待できます。

特に近年では、身体の健康だけでなく心の健康を保つことも重要性を増しています。うつ病適応障害などの精神疾患は療養に時間がかかることが多いため、企業の生産性にも直結する課題です。

企業がストレスの少ない職場環境を整えることで従業員同士の人間関係も円滑になり、より良い商品やサービスの提供にもつながります。

採用がしやすくなる

従業員の健康や働き方に配慮している企業は、人材を採用しやすくなります。

経済産業省が就活生やその親に「将来どのような企業に就職したい(させたい)か」をアンケートしたところ、「従業員の健康や働き方に配慮している」企業を選択した人が最も多く、4割以上という結果になりました。

また、「健康経営が就職の決め手になるか」という質問でも、「重要な決め手になる」と回答した人が7割以上です。就職先を選ぶうえで、多くの人が健康経営を意識していることが分かります。

参考:第13回健康投資WG事務局説明資料|経済産業省

企業のブランド価値が上がる

健康経営に取り組むと、企業のブランド価値が向上するのもメリットです。「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人」に選ばれると、公的機関のお墨付きがもらえます。

また、健康経営の実施状況を会社案内や名刺などでアピールすることで、取引先や株主、地域社会からの評価を高める効果があります。実際に健康経営の成果が出て、現場の社員がいきいきと健康的に働いていれば、さらに効果的です。

離職率が減少する

従業員の健康に配慮した経営が行われると、離職率も減少します。

長時間労働や過酷な労働環境が日常化した企業では、体調不良による欠勤や退職が頻発します。その結果、残された人への負荷が増え、さらなる欠勤や退職を招くという負の連鎖に陥ることも多いです。

健康経営で離職率が減少すれば、人手不足になることを減らせるため、欠員補充の採用コストや新人教育の手間がかかりません。また、人材が定着することにより、提供する商品やサービスの質の向上も期待できます。

ユニークで健康的な取り組みを行なっている企業7選

ユニークで健康的な取り組みを行なっている企業

ここからは、健康経営についてユニークな取り組みを実践している企業の事例を紹介します。

アサヒグループホールディングス株式会社

アサヒグループホールディングス株式会社は、傘下にアサヒビールやアサヒ飲料を持つ企業です。「健康経営銘柄」に4年連続で選定されています。主な取り組み内容は次の通りです。

アサヒグループホールディングス株式会社の取り組み
  • 特定保健指導の強化:選択制プログラムの採用、参加状況のフィードバック拡充
  • 生活習慣改善キャンペーンの実施:「食事・運動・飲酒・喫煙・睡眠・歯他」のカテゴリーで24コースから選択してチャレンジ

同社では、喫煙・飲酒を含めた生活習慣の改善を重点課題に掲げています。生活習慣改善キャンペーンでは、自ら選択したコースにチャレンジすることで、意識を高めて行動変容を促しているのが特徴です。

富士フイルムホールディングス株式会社

富士フイルムホールディングス株式会社は、写真フィルムで培った独自の技術を活かし医療機器やオフィス機器、ビジネスソリューションなど幅広い領域でサービス提供している企業です。健康経営について、次の6つの取り組みをしています。

富士フイルムホールディングス株式会社の取り組み
  • 生活習慣病対策
  • がん対策
  • 喫煙対策
  • メンタルヘルス対策
  • 長時間労働対策
  • その他の活動

生活習慣病対策では、「7つの健康行動」と称して「週1回以上、体重をはかる」「1日平均30分以上歩く」など、具体的な行動指針を示しています。実施状況を年に1度調査し、パフォーマンス発揮度との相関関係を分析するなど、フィードバックも万全です。

ライオン株式会社

ライオン株式会社は、ハブラシや石けん・洗剤、医薬品などの製造販売を手掛ける企業です。2017年から6年連続で「健康経営優良法人」に認定されています。同社では、2030年までのグローバル共通施策として以下の3点を掲げています。

ライオン株式会社の2030年までのグローバル共通施策
  • 日常のオーラルセルフケア行動、定期的な歯科検診によるPDCAサイクルを全従業員が回せる環境と情報・学習機会を提供する
  • メンタルヘルスケアのため、ラインケアやセルフケアの学習機会を提供する
  • ヘルスリテラシー向上のため、自身の健康状態や将来リスクを理解し、日常生活で予防的な行動をとれるような情報を提供する

また、健康経営を推進するために「健康サポート室」や「健康管理推進委員会」を設けているのも特徴です。

ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社は、携帯端末の販売や通信サービスの提供をしている企業です。「健康経営優良法人」に5年連続で選定されています。具体的な取り組みには、以下のようなものがあります。

ソフトバンク株式会社の取り組み
  • 健康管理:健康診断やストレスチェックの促進など
  • 安心・安全な職場環境:ウエルネスセンターの設置やハラスメントのない職場づくりなど
  • 健康維持・増進:食生活の改善や運動の習慣化、喫煙率の低減など

取り組みの結果、喫煙率が31.3%から25.8%に減少したり、ダイエットプログラムでは参加者の8割以上が体重の減少に成功したりと、一定の成果を上げているそうです。

サッポロホールディングス株式会社

サッポロホールディングス株式会社は、酒類の製造販売で有名なサッポロビールや飲食チェーンを運営するサッポロライオンなどを傘下に持つ企業です。グループ会社を含めて、「健康経営優良法人」に度々選定されています。

同グループでは、従業員の心身の健康は家族・会社の幸せを創造することにつながるという考えに基づいて、2017年に「健幸創造宣言」を示しました。具体的な施策は企業ごとに異なるものの、グループ全体で効果が表れているようです。

例えば、体調不良による労働損失金額をグループ全体1人あたり年間9万6千円改善し、医療費も1人あたり1万円以上減少しました。

株式会社 タニタ

株式会社タニタは、体重計や血圧計などを製造・販売している企業です。7年連続で「健康経営優良法人」に選定されています。同社の取り組みには、次のようなものがあります。

株式会社 タニタの取り組み
  • 生活習慣病:社員および家族が自ら健康づくりに取り組める環境の構築
  • 睡眠・休養:メンタルヘルス対策、長時間労働、ストレスマネジメント対策の強化
  • 禁煙:勤務時間中の喫煙禁止、禁煙プログラムの導入など医療費補助検討

タニタと言えば、10年ほど前に一大ブームとなった「タニタ食堂」が有名です。同社の社員食堂ではカロリーや塩分を抑えた健康的なメニューが特徴で、レシピ本はベストセラーになりました。現在はコロナ対策を考慮して、日替わり弁当という形で提供されているそうです。

サイバーエージェント株式会社

サイバーエージェント株式会社は、インターネット広告事業で国内トップクラスのシェアを誇る企業です。同社では2016年に健康推進室を立ち上げ、さまざまな施策に取り組んでいます。その中でもユニークなものを抜粋して紹介します。

サイバーエージェント株式会社のユニークな取り組み(抜粋)
  • 棚卸会議:チーム全員で業務を棚卸し、やめる業務や形を変える業務を決める
  • 雪かき会議:管理職を対象に、労働時間を可視化して負荷がかかっている点を解消する
  • GEPPO:月1回、チームコンディションについて晴れ・曇り・雨と天気で答えるアンケート
  • マッサージルーム:すべてのオフィスに、月4回まで無料でマッサージが受けられる部屋を完備

柔軟な勤務体制やメンタルヘルスケアに注力しているのが特徴的です。

健康経営の取り組みの注意点

健康経営の取り組みの注意点

ここでは、健康経営に取り組む際の注意点を2つ解説します。

企業全体に周知する必要がある

健康経営を実現するためには、企業全体に周知する必要があります。経営方針の中でも売上目標のように業績に関することは組織に浸透しやすいですが、健康に関することはどうしても優先順位が低くなりがちです。

制度を作るだけで終わることがないよう、プロジェクトチームを立ち上げて全社を巻き込みながら取り組むことが有効です。

強制するとストレスになる可能性がある

健康経営に関する施策は、強制するとかえってストレスになる可能性があります。

例えば喫煙や飲酒の習慣は個人差が大きく、急にやめられない人も多いです。また、健康イベントの開催やアンケート調査などは良い取り組みですが、タイミングによっては従業員の負担になるかもしれません。

施策を決める際は、個人の状況や参加する人の負担も考慮しながら、無理のないものを採用することが大切です。

福利厚生として取り入れられている人気サービス

多くの大手企業が福利厚生の充実を図っている中、それらをサポートするサービスも多くなっています。下記で紹介するサービスは大手企業で導入されており、社員にとって非常に嬉しい福利厚生になるサービスです。

今回紹介するサービスが導入されている企業は、福利厚生に力をいれている可能性が高いです!

OFFICE DE YASAI|100円で食べられる置くだけ健康社食

OFFICE DE YASAI
引用:https://www.officedeyasai.jp/

OFFICE DE YASAIは100円で食べられる置くだけ健康社食を提供しているサービスです。1つ100円〜と非常にリーズナブルかつ、オフィスで購入できるため、従業員に非常に嬉しい福利厚生サービスです。また、新鮮なサラダやフルーツや国産食材にこだわった惣菜な品揃えも大きな魅力です。

OFFICE DE YASAIは下記の企業で導入されています(2023年10月30日時点)。

  • Timee(タイミー)
  • 日産自動車
  • KIRIN
  • サイバーエージェント

その他にもすでに7,000拠点で利用されており、今後も多くの企業で導入されていくことが期待されています。

ユニークで健康的な取り組みを行なっている企業まとめ

健康経営が注目されるなかで、ユニークな取り組みを行なっている企業が増えています。政府も「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人」という制度を作り、企業の取り組みを後押ししている状況です。

SDGsや企業価値向上の意味でも、健康経営は今後ますます重要になることが予想されます。ホワイト企業を見極める手掛かりにもなるので、企業選びの際はぜひ各社の取り組みに注目してみてください。

本記事を読んでいただいた方には『digireka!HR』の「ユニークな採用事例とメリット・注意点まで詳しく解説」という記事もおすすめです!
本記事と同様に「企業のユニークな取り組み」に関する内容なので興味のある方はぜひチェックしてみてください!

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杉田 陸 - キャリアクラス編集部

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新卒で福岡県のメーカー企業に入社し、営業とSNSマーケティングを経験。1年半後、本当にやりたいことを見つめ直し、未経験でWebマーケティング業界への転職を決意。2021年8月にウェブココル株式会社へ入社する。自身の第二新卒で転職を成功させた体験をもとに記事コンテンツの作成する。一般社団法人プロティアン・キャリア協会が行う『プロティアン・キャリア検定資格』に合格(合格証明)。
※プロティアンキャリア検定は、自身・他者のキャリア開発に活かせる、変化する新時代のための認定資格

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千田 究太郎 - キャリアクラス編集部

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新卒でマーケティング支援会社に入社。その後、Web広告を扱う企業を中心に二度転職を経験したのち、ウェブココル株式会社に入社。自身の転職成功経験を踏まえて、主に第二新卒〜若手の転職情報に精通。最新の転職情報をお届けします。

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大島 大地 - ウェブココル株式会社取締役

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新卒で東証プライム上場メーカーへ入社。その後上場企業傘下のWebメディア企業へ転職し、ウェブココル株式会社の取締役へ就任。採用の全責任者として、年間100名近くの採用選考を実施し、社員0名→25名へグロース。自社において幅広いなリクルーティングサービスを利用し、多くのサービスに精通。採用側の視点でサービスのファクトチェックや記事内容を精査しています。

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執筆者情報

杉田陸のアバター 杉田陸 キャリアクラス編集者

宮崎県宮崎市生まれ。福岡大学経済学部を卒業。新卒でVC工業株式会社に入社し、営業とSNSマーケティングを経験。1年半後、本当にやりたいことを見つめ直し、未経験でWebマーケティング業界への転職を決意。2021年8月にウェブココル株式会社へ入社する。現在はキャリアクラスのディレクターとして、キャリアに関するニュースでの情報収集や転職成功者へのインタビューを行い、キャリアや転職への知見を増やしている。自身の第二新卒で転職を成功させた体験をもとに記事コンテンツの作成する。プロティアン・キャリア協会が行うプロティアン検定資格を取得(証明バッジ)。
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