公務員といえば、安定した収入に充実した福利厚生といったイメージが強いのではないでしょうか。実際、これまでは安定した職業の代表例とされてきました。
しかし、最近では時代が変わり、公務員はオワコンと呼ばれ始めています。なぜ、そうなってしまったのでしょうか?
本記事では、公務員がオワコンと言われる理由と、結局のところ本当にオワコンなのか?について解説していきます。公務員を少しでも考えている人は、ぜひご一読ください。
公務員がオワコンと言われる理由とは?

公務員がオワコンと言われる大きな理由は3つです。
- 人口減少によって税収が減るから
- AIによって仕事が減っていくから
- 副業が禁止されているから
これらについて、詳しく解説していきます。
人口減少によって税収が減るから
公務員の給料は、税金によって支払われています。しかし、ご存じのように日本は超高齢化社会であり、今後人口が減少していくのは確実です。そして人口の減少は、税収の減少に直結します。
加えて、高齢者が増えるにつれてより多くの公的サービスが必要になってきます。そのため、社会保障への支出は増加し、ますます自治体や政府の財政は圧迫されていくのです。
税収が減ってしまう一方で支出が増加を続ければ、公務員の給与を支払うのが苦しくなります。そこで考えられるのは、採用枠を減らすか、あるいは給与を下げるかです。
AIによって仕事が減っていくから
AIによって仕事が減っていくからというのも理由のひとつです。
AIとは人工知能のことです。その発達により、業務は効率化され人間の仕事を奪っていくと言われており、公務員も例外ではありません。
実際にどのような業務がなくなるのか、例を挙げてみます。
- 窓口業務…簡易業務のコストカットとして、既に多くの企業が窓口に社員を割くのをやめています。
- 書類確認…資料はどんどんデータ化されており、紙の書類を扱うこと自体が、今後減っていきます。
- 申請の入力…簡単な入力作業も、直接AIが入力してしまうように変わると言われています。
副業が禁止されているから(解禁の動きもアリ)
副業が禁止されているからというのも大きいですね。公務員の副業は、国家公務員法第103条・104条で制限されています。
参考:e-Gov
副業の禁止には2つのデメリットがあります。一つ目は収入が増えないことです。当たり前ですが、副業ができなければ、どれだけスキルや時間を持っていても収入を増やすことは難しくなります。
たとえば、生活水準を上げたり、大きな買い物をしたりしようと思っても、副業ができないため給与の範囲内以上生活は望めないのです。
二つ目は自己研鑽ができないことです。たとえば、スキルを磨くがてら、業務委託サービスを通して簡易業務に取り組みたいと思っても、副業ととらえられてしまうためできません。
しかし、最近では副業解禁の動きも出始めています。他に先駆けて副業の解禁をしている自治体として挙げられるのが、兵庫県神戸市や、奈良県生駒市、宮崎県新富町です。各市町とも、多少の制限を設けてはいますが、職員に対して公務以外でも町に貢献することを目指し、副業の後押しをしています。
本当にオワコン?公務員のメリットを改めて考えよう

ここまで、公務員がオワコンと呼ばれる理由について解説してきました。とはいえ、公務員にはデメリットしかないということはなく、大きなメリットも存在しています。それらについて、ここから解説していきます。
- 学歴フィルターが存在しない
- 基本給や福利厚生が安定している
- 休暇をしっかりとれる
- リストラされる確率が極めて低い
学歴フィルターが存在しない
まずは学歴フィルターが存在しないことです。日本では長くの間、大企業を中心に学歴フィルターが採用されています。説明会の時点で門前払いというケースもあるようです。
しかし公務員は、試験さえ突破すればなれるため、学歴が関係ありません。もちろん相応の勉強は必要ですが、一般企業ではフィルターのラインに近い方でも、努力次第でチャンスを掴めるわけです。
参考記事:
学歴社会の終わりは来る?今後の就活生が意識すべきこととは
学歴フィルターとは!?意味やランク、就活の具体例まで徹底解説
基本給や福利厚生が安定している
公務員は基本給や福利厚生が安定しています。
給与面では民間とは200万円以上の差があるといわれ、公務員の給与の高さは非常に魅力的です。
また、公務員は福利厚生も充実しています。貰える手当だけでも、扶養手当や管理職手当、単身赴任手当など、数えきれないくらいの手当てがあるのです。さらに、年金制度や人間ドック受診料負担など、福利厚生も豊富にあります。
休暇をしっかりとれる
公務員は休暇がしっかりととれるのも魅力です。
基本的に、土日・祝日・年末年始は休みになります。しかし、それだけではありません。夏期休暇や、産前産後の休暇、妻の出産休暇、公民権行使休暇などあらゆる特別休暇が存在するのです。
もちろん、災害などの非常時には、地域住民のために急遽出勤しなくてはならないときもあります。しかし、それは民間企業でも起こりうることです。
リストラされる確率が極めて低い
公務員はリストラされる可能性が極めて低いです。なぜなら、国家や地方自治体は(ほぼ)倒産しないからです。
民間企業の場合、業績の悪化や倒産によって多くの社員が路頭に迷う可能性があります。しかし、公務員が務めるのは国や地方自治体といった公的機関です。これらはめったに倒産しませんし、万が一倒産してしまった場合も、地域住民の生活を補償するために、周辺地域がサポートをしてくれるでしょう。
なお、過去に北海道夕張市が破産したときもリストラが実施されることはありませんでした。
また、公的機関の位置づけ上、リストラをしづらいという理由もあります。公務員の仕事は利益の追求ではなく、社会への貢献が求められます。
民間企業であれば、売上の悪い社員を、自社に不利益という理由でリストラすることができます。しかし、公務員は利益というわかりやすい指標が反映されないため、そうも言えません。
公務員はオワコンではない!でも競争は激しくなる

ここまで、公務員の悪い点と良い点をそれぞれ解説してきました。これらを踏まえたうえで、公務員はオワコンと言えるのでしょうか?
答えはオワコンではありません。上にも挙げたように、大量のメリットが存在しており、まだまだ公務員の魅力は非常に強いものがあります。
ただし今後、公務員になるのは難しくなると考えられます。というのも、現在の日本は冒頭でお伝えしたように少子高齢化に伴い、税収が減少傾向にあります。そのため、公務員へのハードルは高くなることが想定されるのです。
それでも、公務員を目指す価値は十分にあります。安定した仕事に就きたい、民間で利益を求めるよりも地域のために頑張りたいと考えている人は、公務員を選択肢に入れてみると良いでしょう。
公務員を目指す人がやるべきこと

それでは、公務員を目指す人がやるべきこととは何なのでしょうか?ズバリ以下の2つです。
- 公務員試験の対策を練る
- 落ちた時の方針を考えておく
それぞれについて解説します。
公務員試験の対策を練る
公務員試験の対策を練ることは最も重要です。地方公務員を目指すのであれば、最低でも1年は勉強期間が必要であり、計画的な学習が求められます。
というのも、公務員試験の範囲は広大で、難易度も高いです。そのため、試験直前に一気に詰め込むことはほぼ不可能ですし、ヤマを張るにしても範囲が広すぎます。
落ちたときの方針も考えておく
万が一のことも視野に入れ、落ちたときの方針も考えておきましょう。公務員試験は難しい分、合格率が低いです。落ちた時には、浪人して翌年リベンジをするのか、民間に就職するのか考えておくべきです。
ただし、公務員試験の結果がわかるのは10~11月頃であり、多くの一般企業は採用を終了していることが予想されます。そこでおすすめなのが、就職エージェントの活用です。
就活エージェントとは、就活生に企業を紹介してくれるサービスです。企業紹介以外にも、カウンセリングやES添削など、あなたの就活を無料でサポートしてくれます。
なぜ公務員試験を受けている人に就活エージェントがおすすめなのかというと、彼らは企業と独自のつながりを持っているため、10~11月でも採用を行っている会社を把握しているからです。
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まとめ
公務員はオワコンと言われるようになってきましたが、はっきり言って、全然オワコンではありません。
ただ、人口減少に伴い、どんどん採用枠は減っていくことが予想されます。徹底した準備をして公務員試験に挑みましょう。
もしも、残念な結果になってしまった時には、就活エージェントを頼ればいいのです。まずは公務員試験合格を目指して、計画的に勉強を進めてください。


